士業の矜持って・・・

ちょっと先日、不可思議に思った士業らしき人物の対応に疑問を抱いたので、本投稿でご紹介いたします。

その「士業らしき人物の対応」とは、ズバリ弁理士です。

コトの発端は、ある知り合いの士業者が、その士業者と連携?あるいは単に選定して依頼しただけ?の弁理士経由で商標出願を依頼しました・・・と、商標出願したとされる文字列と共に商標出願についてSNSで呟いていたことでした。

ちょうど今年の11月下旬の頃だったでしょうか・・・。

しかし、その呟きの日から一ヶ月経ってもJ-PlatPat上では、呟いていた商標文字列で検索しても商標公開されないんですね。

やけにアナタそんな人の出願したと言っている商標を検索して実に暇ですね・・・、と思われるかもしれませんが・・・、まぁ、確かに暇な側面もあるのですが(笑)、当職自身が自力商標出願を11月に行っているということ、それから今年2月には当職自身のブランディングを目的とした商標出願を行っているということもあって、J-PlatPatへのアクセスは多少の頻度で行っております。

だって、自分自身の商標の審査状況を知りたいじゃないですか・・・しかも、仮に拒絶理由となった場合は、規定日数以内に応答しないと出願自体が却下される原因となりますし、その拒絶理由となった通知は特許庁側にアクセスして初めて知ることができるという、これまたスゴイ発想に基づいたシステムなわけですね(こう言ってはアレですが、出願人の立場としてはライトに電子メールで通知するぐらいの柔軟性は欲しいところです・・・弁理士だったら業務として毎日チェックするかもしれませんが、一出願人であれば、そう度々は見ないものでしょうから・・・)。

話を元に戻しますと、もしかしたら弁理士が出願遅れた?(わざとなのか、故意なのかとか、そういった事情は知りえません)と思って、呟いていた本人に聞いてみたら、弁理士からは、特許庁からの商標出願公開まで一ヶ月から一ヶ月半かかると説明された・・・(要するに、だからヒットしなかったとしても、それはその通りなのかもってことですね)、という返事がありました。

ここで、弁理士ではありませんが士業端くれのとして、わたくしの疑問①②が生じました。

①商標って純粋に先願主義だから、依頼者本人がSNSで呟いたのを見て、先に他の人が商標出願するリスクの説明を弁理士はしなかったのかも?

もしも、それが本当だとしたら、ちょっとどうなんでしょう・・・。

どうなのかと言っているのは、商標って、同日に同じ内容で出願できることと、もしもそういった事態となった場合、出願人同士で話をして、という特許庁が決めている決まりがあるのです。

話し合いで決まらなかったら、くじ引きだそうですよ。

まぁ、そこまでの偶然の要素があるのかどうかはわかりませんが、それでも先願主義であることは制度上事実なのですから、せめて弁理士から出願手続き完了しましたよという通知があった日の翌日まで(あるいは出願日がわかっている場合はその翌日まで)は、あまり商標出願について口外しない方が良いと思われます。

そういった、ある意味簡単な話すら、事前に説明していなかったってことなんですかね?

士業者であれば、多少形式的な話であっても、万一を考えて、こういった誰にでもわかりやすい程度の情報提供は惜しまない方がいいのではないか、と思ったものでした。

その昔であれば、そもそも個人が不特定多数に対して発信することが容易にはできない時代でしたので(しかもだいたいのところ人の記憶に頼るという超絶検索性が悪い形態でした)、そんな気遣いもほぼ無用だったかと思っていますが、現代は、デジタルな検索性で、ほぼ瞬時にチェック可能だってこと、理系士業と目されている弁理士がよもや知らないわけでもないでしょうにね・・・、といったところです。

②特許庁長官宛出願なのに弁理士が電子申請やっていないのか?

特許庁への出願関係は、ざっとした理解では、ほとんど電子化されているようです(リアルに審判廷に出願人とかが呼ばれる以外は・・・)。

しかも、マイナンバーカードを取得していれば、個人でもパソコンに特許庁ソフトをインストールすることで簡単に電子申請ができます。

(簡単といっても、その書類作成が、これまた独特な仕組みとなっていますので、それなりに右往左往することもあります・・・今どきのWebショッピングシステムのUI/UXの方が、よっぽど賢く作ってあるようには思います。(笑))

そこで、電子申請であれば、当然、電子申請して受理された日が出願日となるわけですね、これは確定的に日付が定まります。

しかし、上述のように電子申請した場合と比較して公開まで一定の期間を要する・・・ということは、この弁理士は、実は電子申請をしていないということなのでしょうか?

商標の公開公報ですが、超ざっくり理解としては、毎週火曜日に発行されますので、概ね3回目の火曜日に商標公開されるという理解です(境界条件は考慮しないこととします・・・当職は弁理士ではありませんので、境界条件を考慮するほどの責務は無いと思いますしね)。

つまり、ぶっちゃけ「商標出願したんだぁ~」と告知した日から、3週間以上経ってJ-PlatPatでヒットしないということは、どこかで無用に遅延しているのではないか?ということなんですよ。

それが弁理士の職務怠慢なのか、あるいは出願書類の電子化によるものなのかは知りませんが。

今日日、司法書士を含めて電子申請って、相当程度に浸透してきているように思います。

実際便利ですから・・・。

しかも、司法書士が不動産登記を法務局に申請するメリットとしては、受付番号の早い採番を得るという、この一点に尽きると思っています。

そうしなければ、不動産取引の安全を確保できないわけですから。

しかも、しかも!!、不動産取引とちょっと類似した状況で、知的財産権って一刻を争う場合があり、そのことに、この電子申請が非常に役立つのだと思っています。

つまり、特許権、商標権は、とにかく先に出願しておかないとダメってことなんですね。

もちろん、そのうえで登録査定にまでこぎつける必要はあります。

しかも弁理士なんて、士業業界では一応理系?と目されている資格なので(確かに理系なんでしょうが、でも・・・、結局、技術屋や研究者の第一線スキルとは違う気もしますが・・・)、今さらパソコンからの電子申請は導入していないなぁ、なんて・・・ちょっと想像できないです。

仮に書面申請の場合、電子申請と比較して、特許庁までの郵便日数分は受付日が遅延しますが、電子化する日数は特許庁側の事情なので出願日自体は郵便受領日なんですよ・・・、という取り扱いなのだとしても、その書面出願について電子化するための特許庁手数料が上乗せになりますからね・・・。

パソコンでの電子申請といったって、導入コストは、せいぜい弁理士が業として行うための電子証明書の発行費用程度なのではないですか?

その電子化費用を顧客に負担させてまで郵便日数分遅延(しかも、商標出願って弁理士の専管業務ですから、弁理士をやっている以上は多少の頻度で出願案件数を受任する業務事項だと思われますし)・・・うーん、どうなんでしょうかね・・・詳細な業界事情は知らないので、何とも言えませんけれども・・・。

といったところで、真相はわかりませんけれども、もしも書面申請をしているのだとすれば、その弁理士は相当情報処理の電子化という時流から離れた位置にいるのではないかと思ったり・・・。

それはともかく、書面申請としているというのであれば、先願主義について、顧客側の立場に立った対応なのでしょうか?とだけは申し上げたいとは思います。

いずれにしましても、ちょっと士業者として、本当にそれなんですか・・・?、と思ってしまったので、真相がわからない中での憶測程度とはなりますが、同じ士業者としての当事務所の方向性とは少々異なるな・・・と思いましたので、当記事をご紹介させていただきました。

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ありがとうございました。