コンビニのATMにて

たまたまたですが、コンビニATMにて入金することがあったのですが、そのATM画面に「マイナンバーカード」という見慣れないメニューが表示されていることに気が付きました。

入金操作が終わってから、何だろうと思って、そのメニューを選択してみたところ、マイナンバーカードに健康保険証情報を記録して、マイナンバーカードが健康保険証代わりにするための登録を行えます、という旨、書いてありました。

わたしは、もともとエンジニアでもありますので、それなら、何が起きるのか、早速やってみよう、ということで、鞄からマイナンバーカードを取り出して、そのメニューを選択してみました。

数分間も経たないうちに処理が終わりました、ということで、マイナンバーカードがATMから返却されました。

やや専門的な話になりますが、通常、コンビニコピー機で住民票等を取得する場合は、非接触ICカードリーダー部にマイナンバーカードを置いて、非接触IC通信(TypeBと言われる、主に日本国内の公的機関が採用している非接触ICカードで用いられている通信方式です)によりICチップ内の情報を読み取ります。

しかし、ATMでの健康保険証機能追加は、ATMのカード差込口に入れてください、ということでしたので、一瞬、どうしようかなと思ったのですが(先日発生した、ある銀行のキャッシュカードが返却されなくなった案件もありましたので)、まぁ、そこは何が起きるのかな、というエンジニアリング的な好奇心が勝ってしまい、マイナンバーカードをATMに挿入しておりました。

非接触IC通信ですと、ICカード自体をいつICカードリーダライターから離れるかがわからないため、電源が確保できず処理エラーとなって、最悪の場合、そのICカードが故障する要因ともなることもありますので、安定した電力をICカードのICチップに供給するために、わかりやすい操作オペレーションとして、いったん機械内部にICカード自体を取り込んでしまう、という設計手法があるんですよね・・・。

帰宅して、マイナンバーカードと健康保険証との関連をネットで調べてみましたら・・・、あぁ、これ、先日、若干不具合が出て、一時中断になった、あのシステムのことか・・・ということを思い出しました。

厚生労働省のサイトによりますと、本年10月から利用開始となるようではありますが、最初のうちは、マイナンバーカードを健康保険証として利用可能な医療機関自体が限定されているのですね・・・。

ちょっとシステム全体のことがわからないので何とも言えないのですが、通用性が低い(使えない医療機関と、使える医療機関とが混在している)と、おそらく、そのシステムは「使えない」という評判となる可能性が高いように思っています・・・。

ここのあたりは、正直言ってしまいますと、医療機関報酬の電子化システムに接続可能な汎用ICカードリーダライタ(一般向け市販価格でも数千円程度です)を配ってでも、全国一斉に導入するとか・・・、まぁ、そういった政策を行った方がいいのではないか・・・、と思ったりもします。

クレジットカードのICチップ化でさえ、10年~20年といった歳月を要しました。

それは、加盟店側でICカードリーダライタ機能付き端末を導入する必要があったためなのかと想像していますが、それと似たようなスタイル(ICカードリーダライター等の導入費用は、導入側である病院側の負担とする)で実施しようとするのであれば、全国津々浦々の医療機関に導入されるまでには相当の時間がかかりそうかな・・・という気がしてなりません。

でも、その導入が進む間にも、市民の間には「使える病院と使えない病院があって不便だね」なんて評価になってしまう可能性もあるわけでして・・・。

・・・などと、コンビニATMでの出来事から様々な点を妄想しておりました。笑

(なお、念のためですが、上記技術的な内容も含めて、すべて、わたくしの個人的な感想でありまた勝手な妄想ですので、この点はご理解のほど、よろしくお願いいたします。)

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ありがとうございました。