ご相談の中で家族信託について言及される相談者の方がいらっしゃいます。
そうですね・・・ここについては、商売的な要素を抜きにして、率直に申し上げてしまいますと、家族支度を実現するには、相当のハードルや覚悟といったものが必要になるのかな、という気がしてなりません。
例えば、自宅不動産と預金がありますよ（他に保険など）という状況において、そこで家族信託をするとどうなるのか、ということになりますと、先ずは信託契約書を公正証書で作成することになります（厳密には公正証書でなくても構いませんが、それだと幾つかの場合に受け付けてもらえない可能性が高くなります）。
それから、不動産登記（信託登記）を行い、預金については信託口口座を開設して・・・となりますと、ちょっと相当の手間がかかってくるわけです。
先に申し上げましたように、自宅不動産と預金がメインなのであれば、そこから得る信託という観点での利益よりも、家族信託全般の仕組みとしての費用の方が高いというようにもなりかねません・・・。
それであれば、遺言書を作成しておいた方が、シンプルとなる場合もあるわけです。
これが、前提として収益物件をお持ちの場合や、事業を行っている場合は話が変わってくるかもしれません。
こういった場合には、家族信託を行う価値が出てくるかもしれません。
こうした観点での検討は、一度、当事務所などにお問合せいただくのが良いのかもしれません。
