前妻の子にも相続をさせたい場合

結婚と離婚を複数回行った場合は、もしかすると以前の配偶者との子があるケースもあるとは思います。

このような場合、一つの典型的なケースとしては、その以前の配偶者との子には相続をさせたくない、というニーズが想定されます。

当職としましては、そういったお気持ち自体は受け止めつつ、ご案内差し上げているのは、遺留分という考え方についてとなります。

その遺留分だけ受け止めていただけるようでしたら、遺言書作成をすること(しかも、このようなケースにおいては、相続開始後のトラブルを避けるという意味でも、遺言公正証書にしておくことを強くお勧めします)、というのが標準的な対応方法かと思います。

あとは、ちょっと正直、簡単に実現できるとは思ってはおりませんが、その子が遺留分放棄について裁判所に申し出ることにより、遺留分について気にする必要がなくなる、という方法もあるかとは思います。

(もっとも、それができるのであれば、遺留分について現時点で悩む必要があるのかどうか・・・、という話もありますね。)

逆にですが、前妻の子であっても、財産を相続させたいというニーズもあるかとは思います。

一つの方法としては、遺言書を作成して、その中で遺贈をする、という方法になります。

この場合も、法定相続人からのトラブルが想定される場合は遺言公正証書にしておくことをお勧めします。

それ以外の方法としては、死因贈与を結んでおくことです。

死因贈与は贈与の一種になりますので、財産を渡したい方(受贈者)と契約書の作成が必要となります。

この契約書作成といっても、トラブルを避けるという意味では、公正証書にしておく方が無難なのかもしれません。

最後の方法としては、これは身分事項になりますので、かなり思い切った手段ではありますが、養子縁組をしてしまうということになります。

ただし、通常は養子縁組は夫婦の両方との養子縁組が前提となりますから、ご夫婦のお二人が養子縁組を望んでいることが前提となります。

養子縁組をしておけば、法定相続人としてこの立場で遺産分割を受けることができることとはなります。

とは言っても・・・これはあくまで法制度上は、こういった特殊な解決方法もある(つまり、記事ネタ)程度で受け止めていただけますと幸いです。

当事務所としては、養子縁組を推奨しているというわけではありません。

また、法定相続人にはなりますが、相続税法上は一定の制約事項が発生してきますので、ご自身の事例ではどういう適用となるのかの詳細については、相続税に詳しい税理士にお尋ねになることをお勧めいたします。