[7]声楽と器楽について

わたしについて

前投稿でも述べましたように、ピアノについては子供の頃、それからフルートを数年前にたしなんだことがありました。

そこで思ったのは、楽器の音源の発生個所という観点で言えば、正に、自分の身体ではない楽器より音が発生する、ということなんですね。

もちろん、身体も共鳴して器楽も音を奏でていますよ、なんて話もあるかもしれませんが、まぁ、実質の音源として支配的なのは楽器そのものだとは思います。

楽器演奏って、要するに、超絶客観的なんですよね。

例えば、ピアノであれば腕から手先までの動きがほぼほぼ全て(しかも、目で見える)、フルートであれば指先のキーが見えないのですが、それでも指の動作と唇のアンブシュールが全て、ということになろうかと思います。

よって、楽器を演奏しての上達した感を実感することは、自分自身でも演奏中においても常に客観的に把握することは可能です(舞い上がっていて覚えていません、という系の話は脇に置いておいて)。

でも、歌の場合は、声帯と身体の使い方が支配的なので、歌っている最中に、自分自身の身体の中はもとより、どのような姿勢で歌っているのか瞬間的かつ客観的には把握できません。

仮に、自分の声の反響音やらを聴いて検定(検証)しようとしても、その音を耳を通じて聞いた瞬間には、すでに声帯や身体は別の動作に入っていますので、そういった意味でも瞬間的に自分自身の演奏を捉えることは不可能と表現してもよいと思います・・・。

逆に、聞きながら歌っていますよ、それやれなくてどうするんですか?と言われる方がいたとしたら、いや、真剣に一瞬の発声音声を大切に表現しようとしているところで、よく、そんな気を回せるような余裕がありますね・・・、という印象を持たざるを得ないようには思います。

★[8]発声法の敷居は高い?に続きます。

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