士業に求められる資質

これで通算2回目になるのかな・・・という、貴重なお話を頂いて参りました。

それはなにか・・・そうです、いわゆる、ごくごく一般の方の士業者への不満です。(笑)

もちろん、当職に対して、ではありません!

差支えのないであろう範囲で、その要旨を書かせていただきます(ちなみに、全部もしくは一部フィクションからも知れませんのでね、あまりマジにならないようにしてください・笑)。

ある方がいらっしゃいました、その方の配偶者が亡くなりました・・・。

その方には子がいるのですが、その子とは、ちょっとすれ違いが多かった状況であったように聞いております。

そして、その相続開始(配偶者の死亡)により、相続手続きをすることとなるわけです。

関係者がある士業者を立てて争い(→当然、そんな状況なので、対応できる士業資格は一つですね!)・・・これが世にいう”相続”ならぬ”争族”ってことなのでしょうか。

そして、ここからが肝心なのですが、結局のところ、遺産分割協議書は作成されたようです。

ですが、その依頼人(法定相続人である配偶者)の受け止めとしては、その依頼人士業者から、特段何も説明がなかった・・・ということでした。

当職としては、その遺産分割協議書の写しは拝見しましたが、それ以外の上記情報については、面談者から聞いただけであり、それ以上は一切知りません。

よって、客観的事実に基づいた情報なのかすらも、正直わかりません。

そして、本記事でお伝えしたいのは、要するに、以前より当職が強調しております、士業者って、単に法律上の手続きを表層で代理するだけなんでしょうかね、ということかと思っています、ということなのです。

当職は、技術屋でもありますので、それは、それは、よーくわかるのですが、本当に技術屋ってのは、説明が下手な方が多いな、という印象です・・・という、上から目線のことを書きたいわけではありませんが、実際に、そういった傾向はあるのかな、という程度には考えております。

それじゃ、当職も、人に胸を張れるほどの説明上手なんですか?というと、必ずしも、そういったことはありません。

ですが、実は当職の場合、研究開発部門から法人営業まで、全部、実は経験しております。

経験していないのは、法務部門(→行政書士ではありますが・笑)、経理部門、知的財産部門、総務部門、人事部門あたりでしょうか。

コールセンターの立ち上げから全て経験しておりますよ!(笑)

そんな人間なので、何を求められてきたのかと言いますと、「石川さん、もっと(人に)わかるように話してよ!」というリクエストでした。

もちろん、それは同じ職場の方ではなくて、特にお客様対応部門からのリクエストですね。

要するに、詳細はともあれ、要点だけを知りたいよ、そこで決めたいんだ、というニーズがお客様側にはあるわけです。

そういった局面で、よく技術屋がやりがちなミスは、「より分かりやすく」→「より正確に、詳細に」みたいに聞こえてしまうことなんですね。

そうなると、聞いた方は飽きれてしまうわけですね!・・・「お前、難しい言葉ばっかりで話すんじゃないよ!」というわけです。

そういう技術屋でも、指摘を受けて改悛することはあります・・・が、今度は、エラク簡潔過ぎて、それは違うだろ的なまでに簡略化してしまうということです。

つまり、相手を見切れていないってことなんですね。

もちろん、資料は初歩から作って持参する必要はあります・・・が、相手にしてみれば、そんな、俺知っているよ!みたいな話から言われても音、という気持ちもあるわけです(ビジネスの現場では忙しいわけですからね)。

技術屋が機械を相手にしているうちは楽なんですが、大変なのは人間対応ってわけです。

そういった意味では、営業担当者は百戦錬磨なのかもしれません・・・が、まぁ、ハッキリってしまうと、一般客相手の営業担当者は勉強不足(でもなんとかなるのでしょう、なにせ一般人相手なので)、そして法人相手の営業担当者は気楽すぎ(とりわけ、危機感の希薄な立ち位置の会社さんほど、営業担当者も当を得てない人間の出現確率が高くなる)、という印象がございます。

要するに、対人対応だけ百戦錬磨であってもダメってことかとは思います。

いずれにしましても、技術屋ってのは、たいがいは最初機会と対話して、まるで自分がコンピュータ君ですか?みたいな感覚で顧客に話す経過をたどり、そこで目覚めた者は説明技術(対人技術)を向上させて管理者などに登用されますし、そうでない者は、一生エヘエヘと機械相手に悦に入って楽しい暮らしを送りましたとさ、というわけです(中には、定年近くなって、急遽、慣れない営業部門に人事異動になって慌てる方もいるようですが)。

で、士業者も本質的には同じことだと思っています。

要するに、センセイ意識から抜けてない人も相当確率で出現するということだということですね。(笑)

ただ、士業者の場合も、これまでは資格さえ取得できれば一生安泰みたいな規制産業であったところ、今じゃ、報酬の値下げ競争に巻き込まれるような業界の体たらくという見方もできますので、この資格取れたんだから俺スゴイ!なんてのは、もう古い発想なんじゃないか?というわけです。

そして、多くの士業者の場合、労働集約型産業の様相となっておりますので、つまりコストカットは、その顧客への対応時間を削る、という一点に尽きるわけです(まぁ、新メニュー開発するという方法もあるかも・・・行政書士とかだと、工夫の幅はとりあえず広いと言えば広いんですかね、よくわかりませんが)。

そうなると、上述のように、顧客がお金を払って業務を委託しているのに、満足に説明を受けられなかったよ、という不満が爆発するわけですね。

でも、その場で文句を言う顧客は少ないんでしょうか、まぁ、一人知らぬはセンセイ稼業の士業者というわけです。(笑)

当職の場合は、上述の通り、実は生粋の研究者でもなく、開発者でもないという、ちょっと技術屋の経歴としては砂を嚙むような期間も経ておりましたが・・・人生は万事塞翁が馬、というわけで、今、行政書士として、十分な説明をお客様にさせていただき(当然ですが、最安価格では提供していません)、そのことについても、お客様にはご満足いただけているという自信はございます。

特に、技術屋として、上記の例のように「より詳細にご説明したい」という欲求は人一倍ございます(教育職員免許状もございますしね)。

最後に一点だけ、取得難易度が高いとされている士業資格だから、実務能力やお客様対応能力(≒お客様満足度)が高いってわけじゃないんですよ、とは申し上げておきたいとは思います。

(もちろん、資格に応じて業務可能な範囲は法定されています。)

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ありがとうございました。